労働問題

ある日突然世界が変わる、それが労働法の世界です

労働問題については、企業の甘えは許されない、という意識が必要です。
時代は変わりました。終身雇用も形だけのものとなり、従業員は、わずかな不満があっただけで労基署に駆け込む、訴訟や労働審判に入る、ということもめずらしくありません。

インターネットを見れば、各種掲示板に情報があふれています。それを信じて行動する労働者も多いのです。

加えて、労働法は基本的に強行法規です。いままで誰も文句を言っていなかったということは、全く決め手になりません。
中途採用の労働者が前の会社との違いを感じて労基署に駆け込む、ただそれだけで「ある日突然世界が変わる」ことになりかねないのです。

社内の各種規定を整備することが、トラブル防止の第一歩

企業と労働者との関係を規律するきまりはいろいろあります。
労働基準法を始めとした各種の法律がその頂点。企業と労働組合で結ばれる労働協約がこれに続きます。さらに、企業が各事業場でのきまりとして作成する就業規則。次に、条文にはなかなか規定しきれない事柄については、日常的に社内で行われている労使慣行で補われることになります。

これらが、いずれも、トラブルの発生を防止したり、発生したトラブルに毅然と対応するのに役立つ内容になっているか。特に、就業規則の内容は十分に検討されていますか。この点に関する出来不出来が、大きくトラブルの行く末を左右することになります。

労使慣行の管理は、継続的な視点が必要です。万が一企業にとって不利な慣行が生じてきたら、速やかに排除しなければなりません。日頃から、法的視点からのチェックができることが非常に重要になります。
仮に、トラブルの芽が見えてきた場合でも、初期の対応を迅速・適切に行うことで、企業への被害は最低限に留めることができます。

残念ながら紛争が具体化してしまった場合に、多く活用されているのが労働審判です。この手続は、対処する時間的余裕がないのが特徴。裁判所の通知が届いてから極めて短期間に答弁書の作成を始めとした戦略を立てることが必要になります。

日常的に、その分野を専門とする弁護士に相談を行い、弁護士が企業の状況に精通しておくことで、これらの対応もスムーズに進めることができます。

従業員の労働問題に関するリスクマネジメントのための各種規定の再チェック・再整備・新規の作成に向けたアドバイスは、労働問題の専門家である弁護士にご相談ください。
労働問題の事案は、発生時の迅速な初期対応が非常に重要です。普段から継続的に専門家のアドバイスを受けておくことをお勧めします。

紛争を防止するための社内教育

紛争が発生する前に、それを防止できる環境を社内に広められれば、それに越したことはありません。そのためには、企業内のコンプライアンス教育が重要です。

責任者が法律の内容を理解せず、問題ある運用が定着してしまっているということはないでしょうか。逆に、「パワハラ」の知識がないために、部下から「パワハラですよね」と言われてひるんでいる、などということはないでしょうか。

いずれも、正しい知識があれば対応できること。このような状況を改善し、事業活動を前進させるための関係づくりのため、管理者に対する法律相談や従業員に対する講演会・セミナー活動も行っています。

講演会・セミナーでは、労働基準法の基礎知識、ビジネス契約の実務、人事・総務の方向けの独占禁止法・下請法等の企業法に関する基礎知識、働き方改革での労働時間の改正、同一労働・同一賃金、労働条件管理等、労働に関する法律相談全般まで、幅広く対応が可能です。
企業からのご要望にお応えして、その企業独自の講演会・セミナー等も行っております。

労働問題と聞くと、どうしても企業と従業員との間の紛争問題をイメージしがちですが、昨今では、「どうすればお互いに良い環境で仕事をしていけるか?」「従業員に良い環境を与えながらも、会社が成長するためにはどう向き合って行くべきか?」等、非常に前向きな経営者からのご相談も多数承っております。

お気軽にご相談ください。貴社の具体的な状況をお知らせいただくことが、いい結果に結びつくための早道です。

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